実はこんなにあるんです!印刷で表現できる黒色の種類

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一口に黒色と言っても、その種類は様々あるってご存知でしたか?

身の回りに目を向けてもそうだとわかるのではないでしょうか?マットに感じる黒もあれば、黒色のビニール、光沢のある黒など、物質によっても異なります。印刷物も同様に、紙や印刷方法によって黒の見え方が異なります。

例えば、同じK(ブラック)100%を使用したとして、オフセット印刷機の黒とオンデマンド印刷機の黒では同じ紙に印刷したとしても見え方が異なります。オンデマンド印刷機の黒の方がより艶っぽくテカって見えることでしょう。

また、紙質によっても大きく異なります。上質紙に印刷した場合は、インキのしみこみが大きいため、よりくすんだ黒に見えますし、コート紙などに印刷した場合は、若干鮮やかな黒に見えるのです。

このように、印刷環境によって、「黒色」というたった1色の色が様々な見え方をするようになります。

また、黒色を表現するときに、カラーをいくつか掛け合わせて黒色を表現することができます。その場合、同じ紙に同じように印刷したのに、部分部分で黒が異なって見えるという現象が起こるのです。

これは、タイトルなどを目立たせたりするときや、よりはっきりと黒を表現したいとき、カラー同士が重なってインクのずれを隠したい時などによく使用される技法となっています。

通常、黒を表現するときはCMYKカラーのうち、K(ブラック)を100%にすることで真っ黒を表現します。これを「スミベタ」といいます。一色で表現されますので、印刷時のズレの心配もありません。そのため、細かい線や文字を印刷するときはスミベタが適しているといえるでしょう。

このK100%にC(シアン)を50%をプラスします。すると、少し青みがかった黒となり、印刷した際(特にコート紙)に、より鮮やかな黒色として目に入るのです。このように、ただのKにCMYのカラーを多少プラスして表現される黒を「リッチブッラック」といいます。

リッチブッラックは、スミベタよりも美しくしっとりしまった黒に見えるのでカラー印刷などでよく使用されますが、どうしても印刷時のズレが発生してしまいます。文字などに使用した場合は、にじんで見えることもありますので注意が必要です。

リッチブラックでは、基本的にはK100に対して、CMYの合計が200以下になるように色を追加していきます。K100にCMYを少しずつ加えると、すこし濁った黒に印刷されます。加えられた色の数、割合が多ければ多いほど濁った黒になるので、追加する具合が重要となってくるでしょう。

そして、CMYKすべて100%で配合される黒を4色ベタといいます。検討合わせ用のトンボのみに使用が許可され、絵柄内での使用は禁止している印刷会社が多いです。すべてが100%なので、大量にインキを使います。また、紙の渇きも悪く、裏移りの原因となってしまうでしょう。

通常は、濃度の総数(CMYKのすべての濃度を合計した%)が300を超えると印刷には適さないといわれていますので、避けた方が無難ですし、印刷会社によってはRIPで変換する時に、自動で濃度が変更されてしまうこともありますので、使用しない方が良いでしょう。

このように一口に黒色とっても、様々な表現方法があります。印刷する色や、紙などを検討し、印刷物に適した黒色を表現することによって、より見やすく、目立つ印刷物になる事でしょう。