きちんと書面化しておこう!印刷用データは誰のもの?

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昔から印刷をする際に発生した版下やフィルムの所有権を巡って、印刷会社とクライアント側で生々しく対立をしてきたという歴史があります。現在では、ほとんどが印刷用データを使用しており、実体の無いものとなっています。

印刷用データや生成物についての所有権は、一般に印刷会社側にあるという見解が通説です。つまり、たとえ印刷用データを作成したのがクライアント側であったり、クライアントが依頼したデザイナー側であったとしても、印刷会社へ入稿し、次段階用に加工されたデータは印刷会社のものということになります。

これは、たとえばその印刷用データをそのまま他社へ持ち込まれて印刷されてしまうということを避けるためでもあります。

そのため、入稿後データを印刷会社にて修正したり、色の変更などを行った場合は、基本的にはそのデータを強制的にクライアント側にバックすることはできません。しかし、ほとんどの印刷会社で、修正後のデータも合わせて納品することは拒否されることはないでしょう。

そして、いくら印刷用データが印刷会社のものだからといって、そっくりなデザインで社名や商品のみを変えて他のクライアントの印刷物を作成することも良しとはされておりません。

しかしながら、これらの件については、きちんと印刷会社側とクライアント側で書面を通して共通認識しておくことが重要となってきます。印刷後にデータの取り扱いについてもめるケースがとても多いのです。

・入稿されたデータの取り扱い
・印刷用データの保管や破棄について
・入稿データに扱われている情報の取り扱い

この3点については必ず確認するようにしてください。特に入稿データに扱われている情報の取り扱いについてですが、チラシなどの場合、金額や安売り情報などまだ未発表の情報であることを扱うことも多いです。

その情報を同業他社に流されてしまうと、同じような価格帯の商品を先に発表されてしまったり、商品自体をまねされたりなどの事態にもなりかねません。情報化社会の現代ですから、情報の取り扱いには十分に注意を払う必要があるのです。

近年では、印刷物と連動して電子書籍を作成したり、ホームページにPDFを掲載したりなど、印刷物単体で使用されることは少なくなってきました。そのため、印刷用データから次の媒体用のデータなどを作成する必要もありますが、こうした場合、データ作成するために費用が発生することが多いでしょう。

またこれらのデータの作成の有無は、発注段階で印刷会社に確認を取っておくことが一番です。近年ではかなり少なくなってはいますが、まれに、これらのデータを作成することができない印刷会社が存在するからです。

通常であれば印刷用データの取り扱いについて印刷会社から何らかの説明があるでしょう。しかし、もしなかったとしても、とても重要な事柄ですので、クライアント側から打診して、きちんと書面化しておくことが、後々争いに発展しないために大切です。